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2018年2月 6日

文学座「怪談 牡丹燈籠」

作・演出:原作/三遊亭円朝 脚本/大西信行 演出/鵜山仁
キャスト:早坂直家、石川武、大原康裕、沢田冬樹、采澤靖起、相川春樹、富沢亜古、つかもと景子、岡寛恵、梅村綾子、高柳絢子、永宝千晶
スタッフ:【美術】乘峯雅寛【照明】古宮俊昭【音響】秦 大介【衣裳】前田文子【殺陣・所作指導】澤村國矢【舞台監督】加瀬幸恵【演出補】西本由香【制作】友谷達之、最首志麻子


日時:2018年5月25日(金)~6月3日(日)
場所:紀伊國屋サザンシアター
料金:一般6,000円 夜割(25日、28日)4,000円 )夫婦割 10,000円 ユースチケット(25歳以下)3,800円 中高校生2,500円

 東京にて、文学座「怪談 牡丹燈籠」が上演されます。
 「旗本飯島平左衛門の娘お露はふとした機縁で浪人萩原新三郎を見染め、恋い焦がれた末に焦がれ死に、乳母のお米もその後を追った。それを伝え聞いた新三郎は念仏三昧の供養の日々を送っていた。折しも盆の十三日、死んだと聞いていたお露とお米が幽霊となり牡丹燈籠を提げて、門口に立った。二度と会えぬと思い詰めていた二人は激しく燃える。お露がこの世の者でないと知ってか知らずか...。一方、平左衛門の妾お国は、隣の屋敷に住む宮野辺源次郎と人目を忍ぶ仲。家督を早く乗っ取りたく焦った二人は、奸計を巡らしつつ閨(ねや)の中。そこを平左衛門に見つかるが、返す刀で平左衛門を切り殺し、江戸を出奔する。さて、新三郎は夜毎お露と逢瀬を重ねていたが、この家に出入りをする伴蔵は、日毎に痩せ細る主人を見て、これでは取り殺されると、新幡随院の良石和尚から死霊退散のお札を貰い、戸口や窓に貼りつけ、新三郎の海音如来の尊像を身に付けさせる。――中に入れず牡丹燈籠は空しく萩原の家の周りを漂うばかり――新三郎に逢えぬお露の嘆き悲しみを見て、不憫に思ったお米は伴蔵にお札と如来像を取り除いてくれと頼むのだった。それを知った女房お峰の入れ知恵で、百両の大金と引き替えに伴蔵がお札を剥がすと、牡丹燈籠はうれしげに高窓に吸い込まれて行った。それから時が流れ、また、盆がやって来た。
 闇夜に響く下駄の音。カラーン...コローン...と。ご存知、三遊亭円朝の傑作落語が原作で、杉村春子と北村和夫の名コンビで上演された怪談噺の舞台化作品。74、86、95年と杉村が好演し、98年には新橋耐子と北村で再演されました。人の業はお化けよりも怖いとよく言われますが、この話はまさにそれ。新三郎に恋焦がれ死にしたお露が幽霊となって新三郎を取り殺すのは、お話のほんの一部分。色と金に目が眩んだ人間たちの因果応報を描き、観客はお峰と伴蔵夫婦の丁々発止のやり取りを笑って観ているうちに、ゾッとする結末へと連れて行かれる。もはや伝説となった文学座版牡丹燈籠が20年の時を経て蘇ります。物語の中心となり、かつて杉村、北村が演じた伴蔵、お峰の夫婦を演じるは、『アラビアンナイト』で非情の国王を好演した早坂直家と、『殿様と私』でのアンナ先生役、『セールスマンの死』リンダ役が記憶に新しい富沢亜古という新鮮な組み合わせ。周りを固めるキャストも中堅から若手までバラエティに富んでいる。悪女お国には『長崎ぶらぶら節』で愛八とのライバル芸者米吉役が印象的な岡 寛恵。新三郎と幽霊お露には期待の新人、釆澤靖起と永宝千晶。永宝は2015年公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にて主人公レイ役の吹き替えを担当し話題となった。お化けより怖いのは人の欲。鵜山版『怪談 牡丹燈籠』に乞うご期待!」どんな舞台になっているのか、興味をもった方は、是非劇場に足を運んでみて下さい。
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文学座ホームページ


(最首さん、お知らせありがとうございます。)

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